随想録

老犬ペコちゃん

長年、荒村寺の番犬を務めているペコ。
最近は暑いので、写真のように門の所で、なんとも可愛らしい姿で涼んでいます。
番犬といっても、もう15年以上生きているおばあちゃん犬です。
耳も悪く名前を呼んでも聞こえません。
足も力が入らないのか、かなりヨタヨタ歩きです。
目も見えないようで、近くに寄っても気づきません。
そんな身体になりながらも、毎朝、餌の時間には必ず小屋の外で待っています。
餌の匂いを頼りに、今日もバクバク食べてました。
朝のお勤めの木魚の音が終わると、散歩の時間。
楽しみにしているのか。毎日欠かさず行きます。
目が見えなくて、電柱に頭をぶつけることもあります。
よたよた足では、そんなに遠くにはいけません。
だけど毎日、今日も懸命に歩いていました。
身体がどれだけ悪くなろうとも、自分のできる限りのことを存分に行うその姿に、「生きる」っていうのは、どういうことなのかを、教えられている気がします。
福田智彰

2013年7月