随想録

Hope of Children

仏教カンボジアツアー③
次に訪れたのは 「Hope Of Children(HOC)」(※外部リンク)。ここはカンボジアのお坊さん、ムニー・ヴァンサヴェスさんが設立した孤児院です。

この方がムニーさんです。

主に家庭内暴力やAIDSにより被害を受けた子供達、貧しくて教育を受けられない子供達を受け入れています。日本人の岩田さんという女性の方も、ムニーさんと共にここで活動しています。
日本人のお坊さんが来るということで、たくさんの人達が集まっていました。近隣のお坊さんや多くの子供達にも迎えられました。
まずは交流ということで日本の仏教についても紹介させていただきました。
 私の担当はお参りの様子や坐禅会などについて。
その後食事をいただきました。
カンボジアでは、食器は持ち上げません。下に置いていただきます。
まずはお坊さんから食事を頂いて、その残りを他の人達で食べます。ですので全て食べる必要はありませんが、一口でもいいので、お皿に盛られた食事の全種類を口にするのが礼儀作法だそうです。
食べてる際は、皆さん私達が食べる様子を見ています。ここまで視線を感じる食事は、初めてでした。
ムニーさんは、ノリア寺という寺院に所属しており、1992年からノリア寺の境内で、孤児院やエイズ患者の支援、人権教育、地元の貧困層への職業訓練などを行っていました。
そのような活動を理解してくれている村人から土地の寄進もあり、現在のこの場所にHOCの施設を建設しました。
HOCでは、子供達への教育と共に、将来自立して生活できるように、様々な技術を子供達に教えています。
その一つとして、水田で米を作り、畑で野菜を栽培し、またキノコなども作り、自活しながら学校にも通わせています。
子供達が耕している田んぼ。奥に見えるのは、菩提樹の木です。
一緒に農業する予定でしたが、前日大雨のため作業ができませんでした。その代り、施設の案内をしてもらいました。
子供達の家。イギリスとイタリアの人が寄付してくれたそうです。建てられた年が、2010年となっていました。
それまでは、どこに住んでいたのかと尋ねると、先ほど食事した壁のない集会場で、皆暮らしていたそうです。 
室内を見せてもらいました。中には二段ベットが。実はこれ子供達が自分達で作ったそうです。三日かけて安い材木を運び、一から作りました。
絵も飾られていましたが、これも子供たちが描いたものです。
HOCでは、絵も含め、様々なことを教えています。
田んぼの奥に見える建物は、これからゲストハウスとして建設中の建物。屋根はできていますが、木材が足りない為、まだ壁がありません。この建築にも子供達が携わっています。
 
キノコの作り方を教わり、子供たちが栽培しています。こうやって技術も身につけていきます。 
勉強するスペース。英語の勉強もしています。 
パソコンの使い方も勉強します。他で使わなくなったパソコンを使っているそうです。
私達がHOCに来訪した際、ムニーさんや岩田さん、子供達、更には周辺の村人達が集まって、温かく迎え入れてくれました。
その時、気になったのが、子供達の中に坊主頭に前髪だけがちょこんと残っている。そんな髪型をしていました。
「どうしてそんな髪型をしているのだろう?」と不思議に思い、尋ねてみると、私はその答えに驚いてしまいました。
「カンボジアでは、人身売買を目的とした子供を狙った誘拐があります。ちょっと村に出て連れ去られてしまって、それこそ国外に連れていかれたら、もう探しようがありません。だから孤児院の子とわかりやすいような髪型にしています。そうすることで、村の人達もわかるので、誘拐の抑止になりますから」
日本では考えられないような起こるカンボジアの現状を突き付けられた気がしました。
このように、カンボジアのお坊さんは、仏教の僧侶として積極的に社会に関わり、様々な活動を行っています。こういうのを「Social Engaged Buddhism(ソーシャルエンゲージドブディズム)」と言います。
日本ではあまり馴染みがありませんが、欧米でもこの言葉が使われています。また、そのような活動を行っているお坊さんを「開発僧」と呼びます。
そんな開発僧の姿をカンボジアで間近で見せて頂いて、私自身学ぶものがたくさんありました。
福田智彰

2013年12月


カンボジア仏教ツアーを主催して頂いたに シャンティ国際ボランティア会(SVA)では、 もので寄付するプロジェクトという支援プログラムがあります。その活動の一環として当寺院でもハガキを集めていますので、ご協力いただける方は是非お願い致します。
他にも各個人で支援できることがありますので、詳しくは上記のSVAホームページをご覧ください。